2017年3月27日月曜日

【Tips】Macのアプリケーションのアイコンを変える方法


今時のアプリケーションはお洒落で格好いい感じのアイコンが主流ですが、 古いアプリケーションや個人製作のアプリケーションには酷いデザインのアイコンがあったりします。

よく使うアプリケーションはDockに並べたいところですが酷いデザインのアイコンが混ざるとテンションが下がりますし、 他が綺麗な分目立ちます。

そこでアイコンを変更する方法を調べました。

※この記事は、Automatorで作ったアプリケーションがAutomatorのアイコンと同じになるので変更しようという趣旨で書いています。


方法



  1. アイコンを変更したいもの(フォルダとかアプリケーションとか)を右クリックして情報を見る(⌘I)を選択します
  2. ファイル名や拡張子などの情報が表示されたウィンドウが開きます
  3. 左上のアイコンの部分に好きなアイコン画像(.icns)をドラッグ&ドロップするとアイコンが変わります(すぐには適用されないので気になる場合は再起動)

変更後のアイコン


アイコン画像(.icns等)を作るには

Image2Iconというアプリがオススメです。 MacAppStoreで検索すると出てきます。 課金すると書き出せる形式が増えますが、 フリーでも.icnsに書き出せます。 

今回はいらすとやの「ネットオークションで落札できなかった人のイラスト(女性)」を使用しました。



他のアプリケーションのアイコンを使うには

アイコンを設定する際、icnsのようなアイコン画像だけでなく他のアプリケーションのアイコンを流用することができます。 画像をドラッグ&ドロップする代わりにアプリケーションやファイルをドラッグ&ドロップすることで設定できます。






【Tips】ターミナルウィンドウを無しでシェルスクリプトを実行する方法



Macでシェルスクリプトを実行する方法には.shのファイルを作ってターミナルから実行する、 .commandのファイルを作ってダブルクリックする方法があります。

しかしどちらの方法もターミナルアプリケーションのウィンドウが開いて鬱陶しいので解決策を探しました。 特に.commandは実行後にプロセスが完了しましたというウィンドウが残るので邪魔くさいことこの上ないです。


解決策


Automator.appを使います。 Automatorは昔からあるMacのアプリケーションで一口に言えばOS全域で使えるExcelマクロです。 作ったマクロはアプリケーションとして保存できるのでダブルクリックで起動するとマクロが実行されます。


方法


  1. Automatorを起動して新規書類を作成します
  2. 左側のサイドバーにテンプレートなマクロがまとめられているので、シェルスクリプトを実行するマクロを探します(検索窓に"シェル"と打てば出てきます)
  3. 出てきたマクロを右側のワークフローにドラッグ&ドロップします
  4. 好きなシェルスクリプトを打ち込みます(リストメニューからシェルも選べます)
  5. 保存(⌘S)でアプリケーションとして保存します
  6. ダブルクリックすればウィンドウなしで実行されます

デフォルトではアイコンがAutomatorのロボっぽいやつのままなのでアイコンを変更するとよりいい感じになります。方法はこちら

2017年3月22日水曜日

CraftWareがダウンロードできない問題

最近3Dモデルをスライスしてgcodeに起こすスライサーソフトを色々試しています。 Curaとかslic3rが有名ですね。

問題

CraftWareというソフトを見つけたので試そうとしたところダウンロードリンクが機能しておらず、 Mac版がダウンロードできませんでした。


解決策


WebインスペクタでwinのインストーラのURLを見て、そこから連想されるmac版のアドレスを打ち込んだらダウンロードできました。

直リンクはアレなのでURLだけ貼っておきます。 ホームページにもちゃんとアクセスするなどしてください(Cookieがどうのという案内が出ていたので直にアクセスしてもダウンロードはできないかもしれないです)。

https://craftware.craftunique.com/download/mac/CraftWare_1.14_and_CraftPrint_1.04

2017年3月3日金曜日

格安サーボSG90にバージョンがあった話

SG90というサーボモータはArduinoを使った電子工作界隈では非常によく使われているサーボです。 $2 以下の信じられない値段で売っています。 最近ロボットの製作に取り組んでいるのですが、 SG90に異なる仕様のものがあることに気づきました。

性能に差がなければそれでいいのですが、 若干差があるようなのでメモしておきます。 多くの中国製品の例にもれずコピーかとも思ったのですが変なところから買っているわけではないのでそうでもなさそうです(もしかしたらコピーかもしれませんが...)。


明らかに歯の異なる歯車

形の異なるサーボホーンを設置するための軸


左と右のサーボで細かな差異があるのがわかると思います。 左は2016年の7月ごろに購入したもの、 右は2017年の1月ごろに購入したものです。 最上部から見える歯車の歯数やサーボの軸の白いプラスチックの形状が異なることがわかります。コピーを行うにしてもわざわざ歯車を設計し直すことは考えにくいため、 いつの間にかバージョン変更があったと考えるのが妥当かと思います。 写真には写っていませんが、 サーボの制御基板自体も右側の新型(?)の方が小さくなって綺麗に収まっています。 可動時の音も新型の方が小さくなっています。

もっともここまでは新しくなってよかったというレベルなのですが、 左の旧型と右の新型ではサーボの軸の寸法が異なります。 旧型は直径4.7mm、 新型は直径4.9mmです(誤差はあると思います)。 また飛び出している長さに関しても旧型は2.6mm、 新型は3.4mmと大きく異なります。 当然新型の方が便利なのですが、 うっかり旧型設計でCADのモデルを書いたりすると困ったことになるので注意が必要そうです。

2017年3月2日木曜日

Kickstarterで投資する楽しさと注意点

2016年度にKickstarterで投資した5つほどのガジェット類が出揃ったのでまとめようと思います。まとめは下の方にあります。

※紹介しているものは出資を締め切っています。 プロジェクトが成功し一般販売を始めたものもあるので探せば買えるものが大半です。


Kickstarterとは


クラウドファンディングの一種で、 クラウドファンディングとは誰かがこんなものを作りたい広めたいという企画をWeb上で公開し、みんなでそれにお金を出してプロジェクトを支援するというものです。 クラウドと聞くとクラウドサービスみたいなものを想像すると思いますが、クラウドファンディング = Crowdfunding であり群衆(crowd)からfunding(投資)を集めるという意味の造語です。

投資とは企画にお金を払うことであり、 見ず知らずの人の企画にお金を出す意味がわからないと思うのですが、 これには企画する人と投資する人双方が得をするための仕組みがあります。 クラウドファンディングにはリワード(reward[褒賞])というものが用意されており、 投資額に応じて企画者からプロジェクトが達成された場合に何かしらの見返りがあるわけです。 例えば、新しいイヤホンを作りたいというプロジェクトでは$1の投資でステッカー(シール)$40の投資でイヤホン本体が送られてくるということが考えられます。 企画者は大抵、 大量の需要は見込めない物(マニアックな機械だとか自家製ソース、小説、映画e.t.c...)、 需要はあるけれどビジネスとしては成り立たない代物をプロジェクトとして出資を募ることが多いです。 企画者は実現しにくいプロジェクトのお金を集めて実行することができ、 投資者はプロジェクト成功の見返りに何かしらを受け取る、これがクラウドファンディングのいいところです。

ただし気をつけなければならないのはあくまでこれが投資であるという点です。 販売ではないのでお金を払えば品物が受け取れるという保証はありません。 お金を払うのは企画であって、 お金を払った時点で基本的に品物は存在しないからです。 出資を募ってみんなから集めたお金で開発したり製作したりします。 当然失敗すればそれでおしまいです。 決してお店では買えない物を生み出す素晴らしいプロジェクトが存在する一方で、 多額の投資を集めて失敗するプロジェクトや、 酷い出来のゴミが到着するパターンも存在します。

幸い、今回投資を行った5つのプロジェクトは無事完了しました。しかし当然問題もありました。


1. TRINUS(3Dプリンタ)




Kodamaという会社が企画した3Dプリンタのプロジェクトです。 全体が金属製パーツの3Dプリンタでありながら$299程度で本体を受け取ることができました。 積層ピッチ0.05mm、出力可能な体積は120x125x125でPLA・ABS・NylonなどPolymakerのフィラメントには全て対応しています。 動画のお兄さんが喜んでいるように非常にシンプルな部品構成で簡単に組み立てることができることも特長です。 この価格帯の3Dプリンタでは最強と言えるレベルの性能を持っています。 しかし到着は数ヶ月遅延しました。

最近時間が空いて使えるようになりましたが実に素晴らしい出来です。 日本ではDDDJapanというところが代理店をしているのでそこから購入できます(DDDJapanのTrinusのページ)。


2. OrbitKey 2.0(キーホルダー)




鍵がうるさく音を立てないキーホルダーです。 普通のキーホルダーでは鍵同士がぶつかりあってちゃりちゃり(?)とうるさい音を立てますがこのキーホルダーではそれがないため非常にスマートに鍵を持ち運べます。 あと見た目が結構格好いい。 2.0とついていることからわかるように最初に成功したプロジェクトのアップデート版です。 Kickstarterでは成功したプロジェクトの品物を改良して新しいプロジェクトを再び立ち上げるということも行われます。 既に2ヶ月程度使用していますが試用感・評判とも良好です。


3. Omega2(小型Linuxボード)




Omega2は以前あったOmegaという小型Linuxコンピュータの次世代版です。 性能の異なるOmega2・Omega2+の2つのバージョンを揃えそれぞれ$5、$9の出資で本体を受け取れます。 小型で低価格の本体にWifi(802.11 b/g/n)・Bluetooth 4.0(BLE expansion)・15のGPIO(PWMあり)とIoTのために生まれてきたようなコンピュータです。 CPUクロックは580MHzあります。


4. IoT HAT for Raspberry Pi




Raspberry Pi zero用のWifi & Bluetooth拡張ボードです。Wifi(802.11n)とBluetooth 4.1をRaspberry Pi zeroに追加できUFLアンテナもつなげる優れものです。 Raspbianネイティブのドライバで動くのでドライバ周りで苦労することはないです(やったことがある人はわかるかもしれないですが、Raspberry Piに市販のWifiドングルを繋ぐのはそこそこ大変です)。


5. Teensy 3.5 & 3.6




Arduino IDEでも開発が可能な高性能マイコンボードです。 性能に差のあるTeensy 3.5と3.6のモデルが$23、$28の出資で受け取れました。 既に先行しているTeensyがいくつもあり問題がないのかは知りませんがAliexpressなどでTeensy 2.0のコピー(?)をよく見かけます。 機能は挙げれば切りがないので省きますが、これがあればマイコンでしたいことはほぼ全てできると言えるレベルに仕上がっていると思います。 20以上のPWMは通常17DOF程度の人型のロボットを動かすのにも足りますし、RTCとmicroSDスロットが搭載されているので簡単な処理機能のついたデータロガーとしての活躍も期待できそうです。


投資して思ったこと


今回投資したプロジェクトのリワードは個人的に痒いところに届く絶妙なものばかりで届いた品物の完成度は十分に満足のいくものでした。 チームとはいえプロジェクトを実行するのは企業団体ばかりではないのでかなりの質のものが送られてきたことは素直に驚きました。 もちろん適当に投資を行ったわけではなくチームの信頼性や過去のプロジェクトの実績等を見てかなり堅実な投資の仕方をしたと思います(過去に成功しているプロジェクトは製造過程へのノウハウがあるのでその辺でこけにくい)。

しかしそれでもリスクはありました。特にTRINUSは高額であること、Kodamaがいまひとつよく分からない企業であったこと、度重なる遅延、チームからのUpdate(近況報告)の少なさと挙げれば切りがない始末でした。 結果的に素晴らしい品物が届きましたが、報告が少なすぎるため発送までのコメント欄はパラノイア状態の人で溢れかえっていました。


投資の楽しさ


どこにも出回っていないものが作り出されるのを支援すると言うのはとても楽しいです(届けばさらに楽しいし嬉しい)。 これがクラウドファンディングが流行った最たる理由だと思います。 企画者たちが試行錯誤して近況をアップデートするたびわくわくしました。 さながら有料のブログといったところでしょうか。 

もちろんガジェットだけではなく、 プロジェクトの中には秘伝のソースをたくさん作って分けてあげるから投資してほしいといったものもありました。 海外の家庭の味もまた決して簡単に得られるものではないので非常に魅力的に思います。


投資の注意点


Kickstarterで投資する場合に注意すべき点は以下の通りです。

  • 利益が含まれないので一般販売よりも安い
  • 目標額の出資が集まらなければプロジェクトはキャンセルされる
  • 上記の理由でプロジェクトがキャンセルされればお金は戻って来る
  • プロジェクトは必ず失敗のリスクが伴う
  • 失敗した場合に返金される保証はない(戻って来る場合でも時間がかかる)
  • 予想外のお金がかかることがある(通関や仲介業者の手数料)
  • 届いた品物の品質は保証されない
  • 製品保証はない
  • プロジェクトの説明が適当だったりするプロジェクトには出資するべきではない

随分と恐ろしい感じになりましたがこれは間違い無く注意点です。 しかし、これらのリスクを背負ってでも出資をする価値はあると思います。 現に多くの人が利用していますし、 それだけ人を惹きつける魅力があるということです。 ただしKickstarterのようなクラウドファンディングを利用する際にはそれがショッピングではないということを必ず胸に留めておくべきだと思います。